最後は自分自身の信念!!

モンスターコースをデシャンボー選手は力でねじ伏せた結果になり、今の主流になりつつあるパワーゴルフは今からさらに注目されることと思います。

何せ最終日最終組の二人は、キャリー300ヤード超えを連発し、その二人がワンツーなのですから、それはそう感じるのはもっともだと思いますが、私の見解はパワーゴルフはすべての方には当てはまらないという見方です。

確かにデシャンボー選手は、トレーニングにより体重(筋量)アップし、驚異的なディスタンスを獲得しました。

トレーニングにより、飛距離は間違いなく獲得することは出来ます!

しかしながら、飛距離が出れば出るほどボールコントロールは難しくなり、曲がる確率も上がると思います。

では、なぜ?デシャンボー選手は成功したのか!理由は二つあります。

その一つが全米学生、全米アマ、そして今回の全米オープンを獲得したのは史上これで3人目です。

後の2人はニクラウス選手とウッズ選手。共にメジャー優勝回数の1位、2位の偉大なレジェンドです。

デシャンボー選手はこんな偉大な選手と肩を並べるくらい才能があるのです。

若い頃からボールコントロール、ミート率、抜群のショートゲームを身につけてなければ、こんなビックタイトルは獲れませんよね・・

つまり、驚異的なスピードを出しながらヘッドコントロールを出来、なおかつグリーン回りのディフェンスも優れていたから、肉体改造をしてもヘッドコントロールが出来る訳なんです。

飛ばすだけなら、ドラコンプロの方がもっと距離を出しますが、スコアの成績が両立出来ないのは感性の違いです。

また、もう一つの理由はトレーニングしても、身体はすべての方に同じ効果は出ないと言う理由です。

体質、吸収力、遺伝子、栄養と様々なアプローチはありますが、筋肉を増やすのも簡単ではありません。

例えば、刺激と栄養素を摂取すれば身体は反応しますが、すべての方が逞しくなるわけではありませんよね。残念ながら、見た目も筋力レベルも変わらない方は沢山います。

また、体質的に合わない方は、身体を大きくする目的で食べると体の皮膚や顔などに吹出物や斑点等が目立ってくるのは、内蔵に負担が掛かっていることも多くあります。

私も20歳までは痩せ型体質でしたが、それ以降食事を増やし20kg以上増量した経験がありますが、身体には負担を感じず、皮膚にもそんな反応はありませんでしたが、やはり上記の様々な理由により、増量がプラスに働かない方は沢山いらっしゃいます・・

また、力とスピードがアップすると怪我も多くなる傾向もあります。

一時代を築いたウッズ選手や近年ではケプカ選手も怪我に泣かされています。

ですから、肉体改造して成功するには上記のようなことをクリアすることが必要と言うわけです。

では、近年のパワーゴルフ主流の時代に日本選手は太刀打ち出来ないのでしょうか?!

私はそうは思いません!

我慢して、自分のスタイルを確立し、磨き続けることが出来たなら、必ず自分に合ったコースでの開催、レイアウト、セッティングが一致する巡り合わせはあると思います。

パワーがある方だけがメジャーに勝ってきた訳ではないのは歴史が証明しています。

最終日、松山選手と一緒に回ったルイ•ウーストヘーゼン選手は平然?笑とした顔で、全英オープン優勝、全米オープン、全米プロ、マスターズはすべて最高成績2位という、キャリアグランドスラムに匹敵する成績を挙げています。

だから、必ずチャンスは来ます!!

この試合に出場した金谷選手も、自分のスタイルを築き上げたもの(精度、アイアンの切れ、世界一のショートゲーム)を発揮し、3年以内に、これに徹すれば優勝を掴むことになる気がいたします。

自分に合ったスタイルを確立し、強靭な精神力を身につけて頑張ってもらいたいですね!